職人の想い

自然の生命力の強さ・素晴らしさを多くの人に伝えたい

文明や技術の発達とともに、日本人の暮らしはとても便利になりました。1年を通して変わらない食材が手に入り、ファッション性の高い洋服でもお手ごろな価格で購入できます。しかし、口に入れるものや身につけるものによる健康への影響を懸念する声も多くなりました。

家や建物においても例外ではありません。昔よりも格段に速く、安く家を建てることが可能になりました。そして、それとともに古来から日本に根付いていた伝統的な建築方法は今やほとんど失われてしまいました。

釘や金物は木との相性が悪い・木は収縮する金物は収縮しないので。人体との相性が悪いのは、効率を優先させてつくられた化学製品、またそれらを接着させるボンドなど・・・

伝統的な建築の技法は、技術はもちろんその中で使われている健在においても、日本という土地に合わせた優れた住環境を作り上げる要素が詰まっています。

日本には四季があり、湿気調整には木と土は欠かせないものです。さらに、100年以上もの間、木は自分自身で害虫や病気から身を守ってきた丈夫な健在です。釘金物を使用せず、木と木を組み合わせて家を建てる技術は工期こそかかれど、人の体にも自然にも優しい丈夫な家を建てることができる素晴らしい伝統技術です。

京都や奈良のような日本の古都にある、長年の歴史を持つ神社仏閣や、茅葺屋根の古民家のある風景をみると、不思議と懐かしいような気持ちになりませんか?それは、日本人の心にきちんと伝統が根ざしている証です。そんな伝統技法の良さを広く知ってもらい、後世に遺していくために…日本の伝統的建築技法を身近な小物に閉じ込めたのが木霊木です。まずは身近なものから、木製製品と伝統工法の良質さ、美しさを堪能してください。