木製製品の魅力、それは、小物や家具として生まれ変わった今なお木が生き続けていることです。数百年という歳月を、過酷な自然の中で過ごしてきた木は、製品となったあとでも呼吸をし、湿度や空気を吸収していきます。使い続けることや、日々丁寧に磨き続けることで色が変化したり、さらに光沢を増したりと、味のある変化を見せてくれます。たとえば小物であれば、わずか1滴ほどの少量のオリーブオイルか胡麻油をつけた布で毎日磨くことで、ツヤのある光沢感がでてきます。

もちろん、逆に使用している過程で傷がついてしまうこともあるかもしれません。確かに、金属製品やプラスチック製のものに比べて、木の材質によっては傷つきやすい点があるのは否めません。しかし、小さな傷であれば、水で湿らせた布を製品に当てることで、傷が目立たなくなる場合もあります。磨く場合と同様、数日間繰り替えし行うことで、徐々に目立たなくなっていくものです。

そもそも木目というものは、世界に二つとして同じものがありません。さらに、毎日使い込むなかでお手入れや時間とともに変わっていく様子は、時にその傷さえもひとつの趣となっていきます。日々変化していく色や光沢こそが、木霊木の小物たちをさらに愛着の持てる唯一無にの製品として、あなただけの時間を刻んでいきます。